【企業への転職】ファーマコビジランスとは?
医師の転職
2023.03.30
仕事とプライベートのバランスをうまくとることが難しく、転職を考える医師は多いのではないでしょうか。病院勤務では勤務時間が不規則なことが多く、プライベートの時間を確保しにくいと感じるでしょう。一方、企業で働く場合は勤務時間が定まっているため、よりスケジュールを立てやすくなります。
そのため近年では、医師が転職する先として、企業が注目されています。なかでも製薬会社では医師がさまざまな職種で働いており、「ファーマコビジランス」もその1つです。本記事では、ファーマコビジランスについて詳しくご紹介します。
ファーマコビジランスとは?
「ファーマコビジランス」とは、主に製薬会社で活躍する職種の1つです。「pharmaco(薬の)」と「vigilance(監視)」を組み合わせてできた言葉で、日本語に訳すと「医薬品安全性監視」になります。
ファーマコビジランスは医薬品の開発段階から情報を収集し、記録・評価を行います。これにより、医薬品を効果的に活用することができ、副作用などの健康被害のリスクを最小限に抑えられるのです。
このように、ファーマコビジランスは医療や患者の安全に貢献する重要な職種といえるでしょう。
ファーマコビジランスの主な業務内容
ファーマコビジランスの主な業務は、医薬品の安全性維持を目的として、情報の収集や分析、評価を行うことです。薬を服用した患者のからだに発生した、薬が原因で起きたと考えられる好ましくない症状のすべてを、MRや開発担当者などと連携して収集し、記録および評価をします。
得られた情報をもとに、薬の安全使用について分析し、医療機関や医療従事者に伝えます。また、厚生労働省へ報告することもあるでしょう。
ファーマコビジランスに求められるスキル
ファーマコビジランスにはどのようなスキルが求められるのでしょうか。
語学力
ファーマコビジランスは、学会発表や論文など、さまざまな情報を収集する必要があります。これらの多くは英語で書かれています。また、ファーマコビジランスを採用する企業は外資系の場合が多く、世界各国のグループ会社と緊密な連携が必要となるでしょう。
そのため、語学力が求められる仕事だといえます。
理系の知識
ファーマコビジランスは、個々の患者の症状と医薬品の因果関係を考察したり、集積された情報から傾向や事実を報告書にまとめたりします。その際、疫学や統計学を使った情報分析が必要となります。そのため、生物やバイオ、薬学、化学といった理系の知識をもっているとスムーズに業務を進められるでしょう。
変化への対応力
医薬品の効果や安全性についての知見は常に進歩しており、新たな情報や技術が出てくることもあります。そのため、ファーマコビジランスの仕事は、常に変化に対応しなければなりません。たえず新しい情報や技術にアンテナを張り、柔軟に対応する能力が求められるでしょう。
コミュニケーション能力
ファーマコビジランスの業務では、医師や薬剤師、規制当局の担当者といったさまざまな関係者とコミュニケーションをとり、情報を収集する必要があります。
また、ファーマコビジランスは、報告書などを作成し、それを適切なタイミングで提出することが求められます。これらの書類は、関係者間で共有される場合が多く、正確なコミュニケーションを行う能力が求められるでしょう。
さらに、ファーマコビジランスの業務では、副作用情報を適切に評価し、その情報を製薬会社の内外に広めることも必要です。このような場合にも、正確かつ適切な情報を提供するために、高いコミュニケーション能力が重要になると考えられるでしょう。
タイムマネジメント能力
ファーマコビジランスは多くの情報を扱い、迅速かつ正確に処理する必要があるため、タイムマネジメント能力が求められます。スケジュール管理やタスク管理がうまくできないと、報告書の締め切りを守れないという事態になってしまいます。そのため、ファーマコビジランスにとっては高いタイムマネジメント能力を有していることも非常に重要だといえるでしょう。
ファーマコビジランスの今後
生活習慣病などの増加に伴い、医薬品の消費量は増加しています。それとともに、医薬品有害反応の発生件数も増加しており、副作用の特定や評価の重要性がさらに増していくでしょう。また近年、希少疾病用医薬品の増加や医薬品の早期承認制度の導入などによって、市販後の薬品の安全対策もますます重要視されるようになっています。
そのため、より迅速かつ正確な情報収集や分析、報告が求められており、ファーマコビジランスの重要性はさらに高まっていくと考えられるでしょう。
まとめ
ファーマコビジランスは医薬品の副作用などのリスクを評価・管理する重要な業務であり、医療現場や患者の安全に貢献しています。医師が転職を考える際、臨床現場で医師として働くほかに、このような企業での働き方もあるということを知ったうえで自らのキャリアプランを検討してみてはいかがでしょうか。
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